こんにちは。この夏から、教授学の勉強を始めていて、少し忙しく、だいぶ更新しておりませんでした。その間も、このブログを読んで下さった方、新規に読者登録をして下さった方、コメントを下さった方、ありがとうございます。教授学の授業はとても面白いです。これまで自分が思っていたことと全く違って、目から鱗が落ちてばっかりです。

この授業を受けるにあたり、ちょっと前になりますが、C2(GDS:ドイツ語大ディプロム)のテストを受けました。約10年ほど前にC1(KDS:ドイツ語小ディプロム、現在はなくなっています)を受けており、C2の証明は必要なかったのですが、もう10年も前のことだし、現在の自分のレベルを試してみたかったのと、自分が教えることができるだけのドイツ語能力があるのか、ということに自信がなかったので、これに受かったら始めてみようみたいな、きっかけ的なものを求めて、受験してみたのです。結果は受かったのですが、しばらく信じられませんでした。というのも、久しぶりの試験で自分でも笑っちゃうほど緊張し、試験室の時計の音ばかり気になって、全く集中できず、プレゼンと議論の試験(Sprechen)に至っては、散々だったので。

合格通知を見ても、すぐに勉強を始める気にはなれませんでした。合格して自信を得たというよりは、試験中に自分の弱さを実感し、打ちのめされ、自信喪失していました。たかが試験で大げさな、と思われるかもしれませんが、合否の結果が届いても、1週間以上開封せず、放置していたくらい、本当にショックだったのです。この夏重い腰を上げて、教授学の勉強をようやく始めるまで、自分は本当にドイツ語ができるのか、という自問自答を繰り返していました。

「ドイツ語(外国語)ができるのか」という問いは、みなさんもよく自分にするかと思います。どんな答えが出ますか?自問したことがなくても、誰かに、ドイツ語ができるかと聞かれて、ちゅうちょや前置きなく「できる」と答える人は、みなさんの中にどれだけいるでしょう。日本人は自己評価が低いといいますし、いつになっても「まだまだ間違える」、「パーフェクトじゃない」などという考えがよぎってしまうのではないでしょうか。わたしがそうです。わたしは、まだよく間違えるし、ドイツ語が上手な友達と比べても、まだまだだと思うので、「ドイツ語ができる」とは言えません。言えませんでした。

教授法の勉強を始めて、なぜ自分がC2に受かったのか、分かるようになりました。A1からC2までのレベルはご存知の方も多いと思いますが、外国語学習者の習得レベルを示すヨーロッパ共通の規格、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR=Common European Framework of Reference for Languages)に基づいたレベル分けです。この規格をざっとでいいので、見てみて下さい。

C2 Kann praktisch alles, was er / sie liest oder hört, mühelos verstehen. Kann Informationen aus verschiedenen schriftlichen und mündlichen Quellen zusammenfassen und dabei Begründungen und Erklärungen in einer zusammenhängenden Darstellung wiedergeben. Kann sich spontan, sehr flüssig und genau ausdrücken und auch bei komplexeren Sachverhalten feinere Bedeutungsnuancen deutlich machen.
C1 Kann ein breites Spektrum anspruchsvoller, längerer Texte verstehen und auch implizite Bedeutungen erfassen. Kann sich spontan und fließend ausdrücken, ohne öfter deutlich erkennbar nach Worten suchen zu müssen. Kann die Sprache im gesellschaftlichen und beruflichen Leben oder in Ausbildung und Studium wirksam und flexibel gebrauchen. Kann sich klar, strukturiert und ausführlich zu komplexen Sachverhalten äußern und dabei verschiedene Mittel zur Textverknüpfung angemessen verwenden.
B2 Kann die Hauptinhalte komplexer Texte zu konkreten und abstrakten Themen verstehen; versteht im eigenen Spezialgebiet auch Fachdiskussionen. Kann sich so spontan und fließend verständigen, dass ein normales Gespräch mit Muttersprachlern ohne grössere Anstrengung auf beiden Seiten gut möglich ist. Kann sich zu einem breiten Themenspektrum klar und detailliert ausdrücken, einen Standpunkt zu einer aktuellen Frage erläutern und die Vor- und Nachteile verschiedener Möglichkeiten angeben.
B1 Kann die Hauptpunkte verstehen, wenn klare Standardsprache verwendet wird und wenn es um vertraute Dinge aus Arbeit, Schule, Freizeit usw. geht. Kann die meisten Situationen bewältigen, denen man auf Reisen im Sprachgebiet begegnet. Kann sich einfach und zusammenhängend über vertraute Themen und persönliche Interessengebiete äußern. Kann über Erfahrungen und Ereignisse berichten, Träume, Hoffnungen und Ziele beschreiben und zu Plänen und Ansichten kurze Begründungen oder Erklärungen geben.
A2 Kann Sätze und häufig gebrauchte Ausdrücke verstehen, die mit Bereichen von ganz unmittelbarer Bedeutung zusammenhängen (z. B. Informationen zur Person und zur Familie, Einkaufen, Arbeit, nähere Umgebung). Kann sich in einfachen, routinemäßigen Situationen verständigen, in denen es um einen einfachen und direkten Austausch von Informationen über vertraute und geläufige Dinge geht. Kann mit einfachen Mitteln die eigene Herkunft und Ausbildung, die direkte Umgebung und Dinge im Zusammenhang mit unmittelbaren Bedürfnissen beschreiben.
A1 Kann vertraute, alltägliche Ausdrücke und ganz einfache Sätze verstehen und verwenden, die auf die Befriedigung konkreter Bedürfnisse zielen. Kann sich und andere vorstellen und anderen Leuten Fragen zu ihrer Person stellen – z. B. wo sie wohnen, was für Leute sie kennen oder was für Dinge sie haben – und kann auf Fragen dieser Art Antwort geben. Kann sich auf einfache Art verständigen, wenn die Gesprächspartnerinnen oder Gesprächspartner langsam und deutlich sprechen und bereit sind zu helfen.

レベルごとに、規格となる能力「何ができるか」が記されています。

何かに気がつきましたか?問題となっているのは、「何ができるか」であって、「何ができないか」については問われていないのです。つまり、文法がパーフェクトでも、発音が悪かったりして、相手に全く通じなければ、言葉ができるとは言い難い。逆にたどたどしくても、言いたいことが伝われば、言葉ができるということ。もちろんそれぞれのレベルでの話ですが、「言葉ができる」というのは、そういうことです。

このブログをずっと読んで下さっている方は、おわかりだと思いますが、わたしは文法が好きです。形容詞の語尾変化だって、まるで算数の計算式を解くように、学んでいますし、名詞の性(der die das)や複数形をルールに当てはめて理解したいし、ドイツ語のうんちくについて聞いたり調べたりするのが好きなタイプの学習者です。今後もその趣向は変わらないと思いますが、これからは「まだまだできない」のではなく、「こういうことができる」という姿勢でドイツ語に取り組んで行けたらいいなと、思うようになりました。それに、ドイツ語がパーフェクトになることは一生ないだろうなという、ある意味投げやりな考えを持つ必要もないことも、よくわかりました。

長くなりましたが、現在教授法を楽しく学んでいます(だから更新していませんでした)、という投稿でした。うんちく話もたまっているので、また近々おつきあい下さい。

ドイツ語が「できる」ということ

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