ドイツ語では、
Ich sehe dich.

という文章を完了形にするとき、

Ich habe dich gesehen.

と、完了助動詞(haben もしくは sein)+ 動詞の過去分詞

で完了時制を表しますよね。

 

ではどうして、先3回に渡って挙げた問題では、

Das habe ich nicht kommen sehen!

などと、過去分詞ではなく不定詞なのでしょう??????
Das habe ich nicht kommen gesehen! の方が正しいのでは????
(※この文に関しては、後の投稿でさらに説明します)

 

タイトルにもありますように、そしてLiebevollさん、ともP@日本じゃないどこかさんがすでにコメントで言及してくださったように、

Ersatzinfinitiv (代替不定詞)といって、完了時制で過去分詞ではなく、不定詞が用いられるケースがいくつかあるのです。
よく知られている、といったら変ですが、学校などでよく習うケースが、
können, sollen, wollen, müssen, mögen, dürfen の場合。これらが、ほかの動詞の不定詞と一緒に使われている場合、完了形にするときは、過去分詞ではなく、不定詞を用います。

 

*können, sollen, wollen, müssen, mögen, dürfenは、「話法の助動詞(Modalverben)」として、ほかの動詞の不定詞とあわせて使われます。

つまり、

 

Ich will das machen. を完了形にすると、
Ich habe das machen gewollt. ではなく、
Ich habe das machen wollen.

 

になります。

(まぁ、普通は Ich wollte das machen. と言うでしょうね。でもこの問題が正解だった人は多かったのでは?)

 

ちょっと注意ですが、

Ich habe das gewollt!

とは言いますよ。この文章は正しいです。決して、Ich habe das wollen. にはなりません。

というのもこの wollen は、ほかの動詞の不定詞とは使われていない(現在形は Ich will das!)からです。

 

ドイツ語では普通、単一文(…は~である)に動詞は1つしかなくて、ほかの動詞が入る場合は「zu」で結んだりします。ある動詞が、ほかの動詞の不定詞と一緒に使われている場合、というのは、だからほんの一部です。

 
上に挙げた「話法の助動詞」のほかは、

■lassen(使役)
– Ich lasse die Tür öffnen.

■brauchen
– Du brauchst mich das nicht fragen.

■sehen, hören, fühlen などの知覚・感覚動詞
– Ich sehe dich kommen.
– Ich höre dich weinen…..

■そのほか、heißen, helfen, lehren, lernen, machen, bleiben, gehen, fahren など
– Ich lerne lesen….

などで、この中のさらに一部が、この「代替不定詞」を取る動詞になるのです。

ちょっと長くなりましたので今日はここまで。続きます。

前3回の問題の解説(1):Ersatzinfinitiv

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です